アップフロントフィーとは?
金融機関からの借入契約には、様々な特殊用語が使用されます。一般人にはなじみのない言葉も多いですが、その意味を理解して契約を行わないと、思いもかけない失敗を招くこともありますので注意しましょう。
アップフロントフィーとは?
「アップフロントフィー(Up-front Fee)」という金融用語も一般人には馴染みがありません。「日本政策投資銀行・金融用語集」によると、次のように説明されています。
「ファイナンスのアレンジメントと参加検討の対価として、貸し手金融団に支払われる手数料で、融資総額の一定比率で一括して支払われる。アレンジメントに対する対価と参加検討に対する対価の両方の側面を有すため、それぞれの機能に対応するフィーを区分して支払うケースもあるが、ファイナンスアレンジを行う金融機関が一括の手数料として受け取り、シンジケート・ローンにおける参加銀行にも一定比率で配分するケースが一般的。」
一般的には「シンジケートローン」の契約時にその傘下銀行に一定の比率に応じて支払いが生じるのが「アップフロントフィー」です。
住宅ローンの「アップフロントフィー」とは?
そもそも「フィー」とは金融用語で「手数料」を意味しています。アップフロントフィーは一般的には「シンジケートローン」で支払いが生じる手数料のことですが、住宅ローン契約時にもまれに使用されるケースがあります。
この場合「保証料」「保証事務手数料」などに対応するものと考えられます。ネット銀行などでは「保証料無料」とする代わりに、融資事事務手数料をアップフロントフィーとして徴収する先もあります。
アップフロントフィーの会計処理
アップフロントフィーは資金調達時(主にシンジケートローンなど)に金融機関に支払う手数料全般を指しています。そのため企業の会計処理では「支払手数料」に計上することになります。一般的には借入期間などに応じた期間按分計算は不要とされており、支払った金額自体をそのまま計上すればいいでしょう。
手数料を必ず確認を
金融サービスを利用する際には、必ず手数料を確認するようにしましょう。一見金利負担なども少なく表示されているサービスでも、別途手数料が発生することもあります。
アップフロントフィーに限りませんが、手数料負担を考慮して効率的に金融サービスを活用しましょう。
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