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設備資金の種類と運転資金との4つの違い

 2020/03/08 金融用語集   87 Views

金融機関からの融資を受ける際に、ポイントとなるのが「お金の使い道=資金使途」です。事業性の借入では「設備資金なのか」「運転資金なのか」は必ず聞かれるはずです。

ここでは「設備資金」とは何か、「運転資金との違い」はどこにあるのかを考えてみましょう。

設備資金とは?

「設備資金」とは、簡単に言うと「土地」「建物」「機材」など事業に関わる設備を購入するための資金です。事業で使用する不動産や物品などを購入する資金のことです。

自社の事業所を賃貸物件で調達する場合は「入居に関わる初期費用」だけが設備資金に該当し、その後、継続的に支払う家賃などは設備資金にはあたりません。

設備資金の種類

  • 土地・建物の購入
  • 賃貸物件の入居資金
  • 社内備品購入資金(パソコン、事務用品など)
  • 無形資産の設置に関わる資金(自社ホームページ作成や、固定電話・FAX回線などの設置にかかる費用)
  • 事業所の改修・改装にかかる費用
このように「長期的に自社で使用する設備や備品の導入資金」が設備資金にあたります。

運転資金とは?

設備資金は、いわば「単発」で発生する資金です。これに対し事業で継続的に発生する資金を「運転資金」といいます。人件費、商品仕入費、税金などがこれにあたります。

  • 人件費(従業員への給与・一時金など)
  • 広告宣伝費用(広告やスポンサー活動の資金)
  • 商品や原材料の仕入費用
  • 外注費用(他所へ業務を外注した際にかかる資金。ホームページの運営・管理を外部委託した場合のコストも該当します)
  • 税金など(企業単位で納める税金や従業員の社会保険料など)
  • 事業所の維持費(家賃・光熱費・通信費・消耗品費など)
このように「短期的な要素に対して継続的に発生する費用」が運転資金にあたります。

融資申込における「設備資金」と「運転資金」の4つの違い

金融機関から融資を受ける際には「設備資金」か「運転資金」か、は必ず問われるポイントです。融資申込における両者の違いには、主に次の4点を挙げることができます。

①設備資金であれば返済期間を長期に設定できる

設備資金の投入成果は、すぐに経営状況に反映されるとは限りません。たとえば、製品を作るための機材を導入しても、作ったものが売れて企業の利益につながるには一定の期間を要します。

そのため、基本的には設備資金として融資を受けると返済期間を長く設定できます。

②設備資金は資金使途が明確

設備資金は資金使使途が明確にされていることが必須条件です。当然、融資申込に際して虚偽申告は認められません。融資実行後、金融機関担当者は必ず資金使途が正しいか確認することになります。機材購入の領収書や、場合によっては現地調査なをにより確認を行います。

逆に言えば、設備資金は資金使途が明確な分、しっかりと提示できれば資金使途における審査項目は比較的クリアーできることになります。

一方、運転資金の資金使途は、状況にもよりますが、正確に示すのが難しいこともあります。その場合には金融機関側に金額の妥当性をきちんと説明する必要があります。

③設備資金は借入金額が高額

購入する設備によりますが、運転資金に比較して設備資金は、借入金額が高額になるものです。申込金額が大きいということは、それだけ審査も厳しく判断されるということ。設備資金投入効果と合わせて、よりしっかりした返済計画を金融機関側に示す必要があります。

④設備資金は借入期間が長期に設定可能

借入金額が高額となるのにあわせて、設備資金は返済期間が長期間に設定が可能になっています。状況にもよりますがゆとりを持った返済計画の立案も可能です。

一方、運転資金の場合は、返済期間は比較的短期に設定されます。その分しっかりとした返済計画を立てておく必要があります。

設備資金の審査に合格するため4つのコツとは?

日頃から運転資金として利用している銀行に対しても、設備資金の審査には慎重となるケースもあります。設備資金は借入金額が高額になりがちですので、その分審査も慎重に行う必要があるのです。ここでは設備資金の審査に合格するコツを考えてみましょう。

①資金使途を明確にする

設備資金の場合には、まずはその資金使途を明確に示す必要があります。口頭だけでなく、見積書や購入予定設備のパンフレットなど、確認書類を提出しなければいけません。

②設備投入の必要性・妥当性を示す

今回投入する予定の設備によって、事業にどのように好影響を与えるのかも示さなければいけません。事業計画書などを作成し、審査担当者にアピールする必要があります。

③増加運転資金の計画を立てる

新規設備を投入すると、生産性の向上に合わせて運転金も増加すること予想されます。増加運転資金にどのように対応するのかを示した事業計画をしめさなければいけません。

④担保などを準備する

設備資金の融資は、借入金額が高額、かつ返済期間が長期になることが多くあります。そのため万が一の備えとして担保となるものを提示できれば、審査でも有利となります。

まとめ

設備資金が必要となる場面にも、様々なケースがあります。重要なのは「その設備資金が自社にとって有効的なものかどうか」という点です。設備投入によって自社にどれだけメリットがあるのかを適切に説明できなければ、融資審査でも合格はできません。

  • 資金の使い道を明確にすること
  • 資金の必要性
  • 資金投入におけるメリット
  • 融資返済の計画性

これらのポイントを事前に抑えたうえで、金融機関に審査申込を行うことが重要です。

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ライター紹介 ライター一覧

若松 貴英

若松 貴英

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士(中小企業主資産相談業務)・AFP(日本FP協会認定)/金融業務検定(法務上級)/銀行業務検定(法務2級・財務3級・税務3級)など。銀行勤務時は融資のスペシャリスト」(悪く言えば「融資しか知らない」)として勤務していました。そのため「借入」に対しる知識や経験には自信があります。

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