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LBOとは?

金融用語集   83 Views

皆さんは「LBO」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。企業買収=M&Aの手法のひとつである「LBO」は、ソフトバンクの企業買収にも用いられた手法として、メディアでも取り上げられた言葉です。

「LBO」を行うための融資が「LBO融資」ですが、その仕組みはまだ一般にはあまり知られていません。

LBOとは?

「LBO(Leveraged Buyout・レバレッジド・バイアウト)」とは、企業買収の手法のひとつで、買収資金を銀行から借り入れ、その借金をM&A対象会社=買収対象企業に背負わせるというものです。

一般の企業買収では、買取を行う企業が借金を背負うのですが、LBOでは買われた企業が借金を背負うことになります。主に「PEファンド」と呼ばれる投資企業が得意としている手法です。

PEファンドとは?

「PE(Private Equity・プライベートエクイティ)」とは「非上場会社の株式」を指しています。。「PEファンド」は、非上場会社の株式に投資をし、利益を出して投資家に還元することを主体としたファンドのことです。

PEファンドは主に以下の2つの方法で非上場会社を買収して利益を生み出しています。

  • 会社を上場させて株式を市場に売り出す
  • 株式の価値を高め、さらに別の会社に高値で転売する

LBOの仕組み

LBOでは、以下の手順で買収が行われます。

①特別目的会社(SPC)を設立する

まず、新規設立で「受け皿」となる会社を設立します。M&Aの受け皿となる会社のことを「特別目的会社」(SPC)と言います。SPCの目的は買収対象となる企業の株式の買取です。買収対象となる企業はSPCから対価として資金を受取り、株式を売却、SPCに株主を移していくことになります。

②金融機関から買収資金を借りる

次に、SPCが銀行等の金融機関からM&Aの買収資金を借ります。この融資が「LBOローン」です。これによって、SPCは多額の現金と借金を持つことになります。

「LBOローン」では譲渡企業=M&A対象会社の資産や将来のキャッシュフローが担保とされます。金融機関は融資を行う際に譲渡企業の返済能力を確認するため、譲受企業は将来的なキャッシュフローや資産に高い価値が見込める企業を譲渡企業の候補として、LBOを検討する必要があります。

③SPCがM&A対象会社を買収する

SPCは、金融機関からの融資資金を使って、M&A対象会社を買収します。これにより、SPCが親会社、M&A対象会社が子会社という関係が成り立ちます。

④SPCと対象会社を合併する

最後に、SPCとM&A対象会社を合併させます。結果、SPCが背負っていた借金は、M&A対象会社が背負うことになります。

買収者(ファンド)は借金をすることなく、M&A対象会社に借金を負わせることによって、小さな元手で大きな会社を買収することができるのがLBOの仕組みです。

LBOのメリット

①少ない自己資本で買収が可能

LBOローンでは、買収対象企業=譲渡企業の事業内容や今後の経営計画にもとづいて融資が行われます。また最終的には譲渡企業の負債となるため、企業買収に伴う資金調達は比較的問題になりにくいといえます。

②節税効果が期待できる

LBO融資では、当然、買収後は利息の返済を行うことになります。この際の利息は損金として参入できますので、所得から差し引くことで節税効果を得ることができます。この節税効果を得るのは、借入を返済する義務がある買収対象企業です。

LBOのデメリット

①金利が高い

LBOローンは一般的に金利が高めです。借入金額も高額になることから金利負担も高額となります。この金利負担は買収対象企業が負うことになります。

②経営改善に失敗するリスク

投資目的でなく事業継続を目的としたLBOの場合、経営改善に失敗すれば想定していたリターンを得るのが困難になります。事前に買収対象企業の資産やキャッシュフローなどはきちんと調査はしているでしょうが、LBO後の経営改善が必ずしもうまくいくとは限りません。

LBOの成功事例

LBOの成功事例の代表例は、メディアでも大きく取り上げられた2006年のソフトバンクによるボーダフォン日本企業の買収でしょう。ソフトバンクは1兆7,000億円という破格の金額でボーダフォン日本法人を買収しました。このうちの1兆円はLBOで調達した資金とされています。

ソフトバンクは買収したボーダフォン日本法人を足掛かりとして携帯電話市場で参入します。ボーダフォン日本法人の持っていたノウハウの活用で、iPhoneの発売や独自の料金プランサービスなどで携帯電話市場を席捲し、ソフトバンクグループの成長を実現することになりました。

このスケールの大きいLBOは、企業買収でLBOの有効性を示す事例ともいえるでしょう。

まとめ

資金力が少ない企業でも大きな投資リターンを得ることができるのがLBOの最大の特徴です。まだまだ活用例は少ないですが、企業買収の新たな手法として注目を集めてくるかもしれませんね。

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ライター紹介 ライター一覧

若松 貴英

若松 貴英

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士(中小企業主資産相談業務)・AFP(日本FP協会認定)/金融業務検定(法務上級)/銀行業務検定(法務2級・財務3級・税務3級)など。銀行勤務時は融資のスペシャリスト」(悪く言えば「融資しか知らない」)として勤務していました。そのため「借入」に対しる知識や経験には自信があります。

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