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住宅ローン借入可能額の早見表

 2018/03/17 住宅ローン   25,983 Views

「住宅ローンを利用したいけど、はたしていくら借りることができるのだろうか?」このような疑問を感じる方も多いでしょう。

銀行などで住宅ローンを利用するには、当然ながら審査に合格しなければいけません。審査基準は各銀行異なっており一概に比較することはできません。

住宅ローンの審査において一番重要視されるのが「年収」です。そこで注目するべき指標が「年収負担率」という考え方です。

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年収負担率とは?

住宅ローンにおける年収負担率とは「年収に対する住宅ローンの年間返済額の占める割合」を指します。住宅ローンの返済金額が年収の何%に当たるのかを示す指標で、以下の計算式で算出されます。

年収負担率=年間住宅ローン返済額÷年収×100

例えば年収500万円の方で年間の年収返済額(元金+利息)が約125万円のケースでは、年収負担率は次のように計算されます。

125万円÷500万円×100=25.0%

このケースでは年収500万円のうち住宅ローンの返済に充てられるのが25.0%である125万円となるわけです。

実はこの「年収負担率25.0%」は一般的に住宅ローンの返済における「安全圏」であるといわれています。逆にいえば「年収負担率25.0%」を超える場合は、年収に対して返済負担が大きくなる借入であるといえるのです。

借入可能額の早見表を見てみよう!

この「年収負担率」という指標から、住宅ローンの借入可能額の目安を知ることもできます。

次の表は「35年・元利均等返済」の住宅ローンで、適用金利と年収負担率の違いで借入可能金額がいくらになるのかを示した表です。

35年・元利均等返済での返済負担率別借入可能目安額(万円)

表はスライドしてご覧いただけます
金利 年収負担率 年収
300万円 400万円 500万円 600万円 700万円
1.00% 20% 1,771 2,362 2,952 3,543 4,134
25% 2,214 2,952 3,691 4,429 5,167
30% 2,657 3,543 4,429 5,315 6,201
1.50% 20% 1,633 2,177 2,722 3,266 3,811
25% 2,041 2,722 3,403 4,083 4,764
30% 2,450 3,266 4,083 4,900 5,717
2.00% 20% 1,509 2,012 2,516 3,019 3,522
25% 1,887 2,516 3,145 3,774 4,403
30% 2,264 3,019 2,774 4,528 5,283
2.50% 20% 1,398 1,865 2,331 2,797 3,264
25% 1,748 2,331 2,914 3,497 4,080
30% 2,098 2,797 3,497 4,196 4,896
3.00% 20% 1,299 1,732 2,165 2,598 3,031
25% 1,624 2,165 2,707 3,248 3,789
30% 1,949 2,598 3,248 3,898 4,547
3.50% 20% 1,210 1,613 2,016 2,420 2,823
25% 1,512 2,016 2,520 3,025 3,529
30% 1,815 2,420 3,025 3,630 4,235
4.00% 20% 1,129 1,505 1,882 2,258 2,635
25% 1,411 1,882 2,352 2,823 3,294
30% 1,694 2,258 2,823 3,388 3,953

例えば適用金利4.0%、年収負担率30.0%、年収300万円のケース(表の一番下段、一番左)では、借入可能額は1,694万円となります。このケースで年収が700万円の場合(表の一番下段、一番右)では、借入可能額は3,953万円となるわけです。

もちろんこの金額を必ず借り入れできるとは限りません。住宅ローンの審査項目は年収だけでなく、他の属性や個人信用情報の内容なども大きく影響します。

とはいっても住宅ローンの審査において、この「年収負担率」はひとつの目安となっていますので、借入可能金額の参考としては十分活用できるでしょう。

他の借入は影響するのか?

この「年収負担率」の考えでは、当然ながらすでに他の借入を利用している場合は、その借入返済負担も考慮しなければいけません。先に挙げた借入可能金額は、あくまで「他の借入が0」ということが前提となっています。

住宅ローンの審査では、個人信用情報の調査が行われます。仮に申込の際に「他の借入を0」と申告してもすぐにばれてしまいますので注意しましょう。

銀行により審査基準は異なる!

先ほど「「年収負担率25.0%」は一般的に住宅ローンの返済における「安全圏」であるといわれている」と説明しました。しかしながら住宅ローンの審査基準は各銀行により異なっています。このことから「年収負担率」に対する考え方も異なっています。

また住宅ローンの審査では、一般的に「審査金利」という基準を設けています。

「審査基準」とは実際に適用される金利(店頭で表示されている金利)ではなく、審査においては金利の上昇リスクなどを考慮して「この金利で年収負担率を計算します」という金利を指しています。

仮に店頭で表示されている金利が「1.0%」であっても、先の早見表の一番上段の「金利1.0%」を採用することはまずありません。一般的には「3.0%~4.0%」の審査金利を導入し、この審査金利からの年収負担率を審査基準として採用しています。

そこで主要4行の審査金利における年収負担率からの借入可能額を調査してみました。

以下の基準は2017年12月時点のものですが、この基準はそれほど大きく変化するものではありませんので、ひとつの目安として十分活用できるでしょう。

主要4行 住宅ローン借入可能目安額(35年・万円・概算)

表はスライドしてご覧いただけます
審査金利 年収負担率 年収
300万円 350万円 400万円 450万円 500万円 550万円 600万円 650万円 700万円
三井住友銀行 4.00% 年収400万円未満→30.0% 1,970 2,300 2,630 2,960 3,290 3,620 3,950 4,280 4,620
年収400万円以上→35.0%
三菱UFJ銀行 3.10% 35.0% 2,240 2,610 2,980 3,360 3,730 4,100 4,480 4,850 5,220
みずほ銀行 3.50% 年収200万円以上300万円未満→30.0% 2,110 2,470 3,220 3,620 4,030 4,430 4,830 5,240 6,350
年収300万円以上400万円未満→35.0%
年収400万円以上→40.0%
りそな銀行 3.10% 35.0% 2,110 2,470 2,820 3,170 3,520 3,880 4,230 4,580 4,940

何度も言いますが、住宅ローンの審査基準は各行で異なっています。また年収以外にも審査に影響を与える項目はたくさんあります。

不安な方は、一度利用を考えている銀行の担当者に相談してみるとよいでしょう。

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ライター紹介 ライター一覧

若松 貴英

若松 貴英

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士(中小企業主資産相談業務)・AFP(日本FP協会認定)/金融業務検定(法務上級)/銀行業務検定(法務2級・財務3級・税務3級)など。銀行勤務時は融資のスペシャリスト」(悪く言えば「融資しか知らない」)として勤務していました。そのため「借入」に対しる知識や経験には自信があります。