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会社からお金を借りる「従業員貸付制度」とは?

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生活の中では、誰もがまとまったお金が必要となることがあります。「お金を借りる」先としては銀行などの金融機関の他にも、様々な選択肢があります。

その一つに「従業員貸付制度」というものがあります。勤務している会社からお金を借りる方法である従業員貸付制度について考えてみましょう。

従業員貸付制度とは?

「従業員貸付制度」とは、会社の福利厚生の一環として従業員に金銭を貸付する制度です。「社内貸付」「社内融資」などその会社によって呼称は異なっています。

従業員貸付制度を導入している会社のひとつのアピールポイントともなっており、次のようにお金に困ったときに一定額の金銭が借入できるようになっています。

  • 病気や怪我による入院費用
  • 冠婚葬祭費用
  • 天災による自宅修理、修繕費用
  • 生活資金 など

当然ですが「ギャンブル」や「投機資金」などには利用できません。

なぜ従業員貸付制度を導入するのか?

企業が従業員貸付制度を導入する目的には、主に次の2つの理由があります。

①従業員の生活苦をサポートする

最近では定期的に社員の給与を昇給できない会社が増えてきています。これまでの「年功序列」の雇用形態が見直され、長年勤めていても、なかなか給与は上がらないというケースも増えています。給与が上がらないことによる生活苦をサポートするために、従業員貸付制度を導入する会社が増えています。

②社員の金銭トラブルを防ぐ

生活苦のために、社員が消費者金融などを利用してしまうことを防ぐ目的もあります。とくに「闇金」といった違法業者と関係を持ってしまったことによる金銭トラブルに巻き込まれてしまうのを未然に防ぐ目的です。

従業員貸付制度の特徴

①金利が低い

従業員貸付制度の一番のメリットは「金利が低い」ということでしょう。消費者金融や銀行といった金融機関の借入よりも、はるかに低い金利で利用できます。

適用金利は制度を導入している企業によって異なりますが、一般的には2.0%~4.0%程度の金利となっています。それだけ返済負担が少なく借入ができることになります。

なぜ金利が発生するのか?
従業員貸付制度は低金利といっても、「無金利」ではありません。会社が無金利で貸付を行った場合、「贈与税」の対象となってしまうためです。会社側としては、出費を抑えるために贈与税のかからない方法で貸付を行う必要があります。そのため、どうしても一定の金利を課す必要があります。

②借入条件は会社によって異なる

ある意味当然のことですが、金利の他、借入可能額、返済期限などの借入上限は取扱の会社によって異なります。利用を考える場合は、まず自社の従業員貸付制度の内容をよく確認するようにしましょう。

借入可能額は、一般的に勤続年数や収入などから決定されるケースが多いようです。その他「給料の3ヶ月分まで」「退職金の3倍」などといった基準が設けられている先もあります。

返済期限などもまちまちですが、一般的には「1年~5年程度」の先が多くなっています。

③返済方法は「給与天引き」が一般的

借りたお金の返済方法も、取扱会社によって異なっています。一般的には「給与天引き」のケースが多く、毎月の給与から返済額が差し引かれることになります。

その他「口座振込」などの返済方法が設定されている先もありますので、必ず事前に確認しておきましょう。

従業員貸付制度の利用の流れ

申込から借入までの流れも、会社によって異なります。多くの場合は次のような流れで手続きが進んでいきます。

①借入相談・申込

まずは貸付担当者や上司などに相談を行います。借入が必要であることなどを説明して、制度内容の説明を受けるようにします。内容に同意すれば申込を行います。

②必要書類提出、審査

申込書、契約書などの必要書類を提出します。その後、社内で審査が行われます。

③貸付実行

審査に合格できれば、貸付が実行されます。融資方法は「給与振込口座」への振込が一般的です。申込から貸付実行までの日数は2週間~3週間程度の先が多くなっています。

手続きの流れは取扱会社によって異なります。必ず事前に確認しておきましょう。不明な点は人事担当者などに確認しましょう。

従業員貸付制度の審査は?

従業員貸付制度の審査は「社内」で行われます。「人事部」「総務部」といった社内の福利厚生担当部署で行われます。外部委託などはありませんので、金融機関の融資審査とは異なり「個人信用情報」が影響を与えることはありません。

従業員貸付制度の「審査基準」を判断するのは難しいですはが、一般的には「勤続年数」が大きく影響を与えると考えられます。勤続年数が長ければ、離職の可能性も低く、会社に貢献している社員であると判断されます。

逆に勤続年数が短い社員や、転職を繰り返している方は、離職の可能性は高いと判断され、従業員貸付制度の審査では不利となります。

その他「連帯保証人を準備できるか」「社内の役職」「借入動機」なども審査に影響を与えます。

従業員貸付制度の審査は、金融機関の融資に比較して低めとなってはいますが、いずれにしても必ず審査に合格できるとは限りません。

従業員貸付制度の利用上の8つの注意点

①制度が無い先は利用できない

当然のことですが、そもそも従業員貸付制度を導入していない企業の従業員は利用できません。最近では従業員貸付制度を導入する企業も増えていますが、資金力が低い中小企業では、制度自体が無いという先も多いのが実情です。

②資金用途が重要

従業員貸付制度の審査は、比較的通りやすくなっています。それでも必ず審査に合格できるとは限りません。特に借りたお金の使い道=資金使途に問題がある場合は、借入は利用できません。

例えば「ギャンブルで生活が苦しい」といった状況では、まず制度利用はできません。社会人としての自分の行動に問題があるためです。「株などの投機目的」といった事情でも利用はできません。

③勤続年数の条件がある先も

従業員貸付金制度の利用条件は、取扱会社によって様々です。中でも「勤続年数」に条件を設けている先も多くなっています。「勤続年数〇〇年以下は利用不可」といった条件の他、「勤続1年目までは30万円まで」といったように借入可能金額に勤続年数条件を当てはめる先もあります。

このような場合、まずは自身の勤続年数を確認し、今の時点での従業員貸付金制度の利用条件に当てはまるか確認するようにしましょう。

④正社員でなければ利用できない場合もある

従業員貸付制度を導入している会社では、正社員でなければ利用できない先も多くなっています。「アルバイト・パート・契約社員・派遣社員は利用不可」としている先では、このような非正規社員は利用ができなくなっています。

⑤連帯保証人が必要となるケースも

従業員貸付金制度の利用条件に「連帯保証人」を必要としている先もあります。申込金額によっては信頼できる連帯保証人を探す必要もあるでしょう。

⑥社内で情報が出回る危険もある

本来、従業員貸付制度は社員に認められた正当な福祉権利です。しかし取り扱う上司や担当者から情報が漏れてしまうことが全く無いとも限りません。人のうわさはやはり怖いものです。

⑦遅延・延滞したときのリスクが大きい

万が一、返済遅延を発生させてしまうと、今後の生活にも大きな悪影響を与えます。督促の他にも社内の評価もガタ落ちになってしまいます。出世を望むこともできなくなり、最悪、会社を辞めなければいけなくもなるでしょう。

給与天引きで返済する場合は、まず返済遅延とはならないはずです。その他、振込による返済などでは返済日を忘れないようにしっかり管理しておくようにしましょう。

⑧退社すると一括返済を要求されることも

何等かの事情で会社を退社しなければいけなくなると、借入したお金の残高の一括返済を求められることになります。融通を利かせてくれる先はほとんどないでしょう。

まとめ

最近では大企業を中心に従業員貸付制度を導入している企業も多くなってきました。中小企業などでは導入されていない先も少なくありませんが。

制度が認められている企業にお勤めであれば、低金利で借入できる方法として選択肢の一つとして検討するのもおすすめです。

従業員貸付制度は勤続社員にとって、正当に認められている福祉制度です。有効に活用していきたいものです。

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若松 貴英

若松 貴英

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士(中小企業主資産相談業務)・AFP(日本FP協会認定)/金融業務検定(法務上級)/銀行業務検定(法務2級・財務3級・税務3級)など。銀行勤務時は融資のスペシャリスト」(悪く言えば「融資しか知らない」)として勤務していました。そのため「借入」に対しる知識や経験には自信があります。

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