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投資や資産運用で出てくる複利って何?単利との違いを解説

お金に関する豆知識   43 Views
お金を借りるときに出てくる金利ですが、投資などによる運用でも利息や利子という形で金利が登場します。金利による利息の付け方には複利式と単利式があり、同じ額の借入や運用でも長期的には大きな違いが出てきます。投資では「長期投資」と「複利効果」は覚えておくべき基本事項です。

「複利」は単利との違いで覚えておこう

単利法と複利法

金利の計算には単利式と複利式の2種類があります。単利式は元本に対してのみ利子・利息が付くもので、複利式は元本に増えた分の利息を組み入れてまとめた分に対して利子をさらに付けるものです。

単利法:元金だけに利息が発生する。

たとえば元金が100万円で1年間の利子の金利が10%とすると、単利式なら1年目の利子は100万円×10%(0.1)=10万円となります。元金がそのままであれば、2年目の利子も同じく10万円となります。

資産を運用することを考えたとき、運用元本の額がずっと変わらないのが単利法です。

利子も年利が変更にならない限り、永遠に変わりません。10万円預けて金利が10%なら、永遠に毎年1万円ずつ利子が付くというのが単利式です。

複利法:毎年の利子を元本に組み込む。

元金が100万円で1年間の利子の金利が10%とすると、1年目の利子は単利法と同じく10万円となります。

複利法は、その利子を元本に組み込むので、元金はそのままであっても、利子との合計額が110万円となるので、2年目の利子は110万円×10%=11万円となります。2年目の残高は単利法なら120万円ですが、複利法では121万円となります。

複利計算の公式

複利法の計算には公式があります。実際には単利法でも応用できる非常に単純なものです。

  • 元金:a
  • 年利率:r
  • 年数:n
  • 最終段階で持っている金額:b
aは元金や元本とも呼ばれます。初期段階で持っている金額や現在の価値のことです。rは利息率や年利率、運用利率、利回りなど呼び方は様々ですが、ほぼ同じことを意味しています。1年間預けっぱなしにしたときに利息として付加される金額の割合を表したものです。nは運用期間とも呼ばれます。何年間その資金を預入しているかという年数を表します。bは将来価値とも呼ばれますが、要するに運用期間が終わったときに残る金額のことです。

【複利法計算の公式】

【複利法計算の公式】 b=a×(1+r)のn乗 この公式を覚えておくだけで、将来価値を算出することができます。

たとえば、3万円を年利率2%で運用したときに、6年後の金額を求めたいときには以下のようになります。

a=3、r=0.02、n=6 30000×(1+0.02)6乗=33785 3万円が3万3785円となります。

将来価値だけでなく、たとえば100万円を10年間運用して150万円にするには運用利率は年利何%にしたら良いかというのも、この公式を応用して算出することができます。

計算すると、年利4.1%にすると実現すると分かります。同様に、ある金額を決まった年利で運用して将来価値を求めたいときにも、この計算式を応用して年数を算出することが可能です。

資産を形成するための複利運用とは?

期間が長いほど複利は大きな味方に

利息分にさらに利息が付いていく複利方式は、資産を運用するときにも、逆にお金を借りるときにも必要になる基本的な知識です。

手元に100万円があるとします。1年運用して金利3%の利息が付くと考えてみましょう。税金はいったん考慮しないと仮定します。100万円は1年後には利息が付いて103万円となります。

このとき、利息の3万円を引き出して使ってしまい、次の年も元本である100万円を再投資するのが単利方式です。

この利息を使わないで利息と合わせた103万円を再投資するのが複利方式です。

単利と複利の差がどのようになるのか、具体的なイメージが持てるよう、毎月3万円ずつを貯めるときに、単に取っておく「タンス貯金」と単利運用、複利運用を比較してみましょう。

すると、以下のように違いが出てきます。

毎月3万円・金利3%で運用

10年後 20年後 30年後
タンス貯金 360万円 720万円 1080万円
複利運用 420万円 987万円 1753万円
単利運用 414万円 937万円 1567万円
複利と単利の差額 6万円 50万円 185万円

こうして見ると、複利のほうが長期で運用するときには圧倒的に有利と分かります。

超低金利で元手を2倍にするには

現在の日本は超低金利時代です。メガバンクの普通預金の金利は0.001%で横並びという状態で、過去に例を見ないほど普通預金のメリットは失われています。

72の法則

投資や資産形成で良く使われる言葉に「72の法則」というものがあります。

これは「72÷運用利率=元手が2倍になる年数」を表したものです。もし、現在の日本のメガバンクの金利で元手が倍になる年数を求めると、以下のように計算されます。

・72÷0.001%=7万2000

7万年以上経たないと元手は2倍になりません。それほど今の金利は低いということでもあります。バブル時代には銀行の預金口座の金利は普通預金で2%、定期預金で7%~8%でした。当時は定期預金さえすれば10年で2倍になると言われていましたが、「72の法則」を当てはめても確かに7%なら10年後に2倍になります。

今の時代に複利の効果を活かしながらお金を貯めるなら、預貯金だけでは困難と言っていいでしょう。債権や株式などで運用するという選択肢もあります。ただし、一般的に預貯金は元本保証されますが、債権や株式などの投資は投資元本を上回る可能性もあれば、下回るリスクもあります。

資産運用の「72の法則」と「100の法則」

複利の計算は1円単位まで計算しようとすると、非常に難しいことになります。「72の法則」はこのとき非常に便利で、複利で資産を運用して倍になるために必要な年数をおおよそ計算することができます。

72の法則(複利運用のとき)

72÷金利=資金が2倍になる年数

たとえば、100万円の資金を複利運用したときには以下のように計算できます。

  • 1%で運用:72÷1=約72年
  • 3%で運用:72÷3=約24年
  • 6%で運用:72÷6=約12年
  • 8%で運用:72÷8=約9年
72の法則は応用も可能で、たとえばある期間で資産を2倍にするのに必要な金利を計算することもできます。

たとえば、20年で2倍にするにはいくらの金利で運用すべきかは以下のように計算できます。

72÷20年=3.6%

3.6%の金利で運用すれば資産は20年で2倍になります。また、単利でお金が2倍になるために必要な年数は「100の法則」によって計算できます。

100の法則(単利運用のとき)

100÷金利=資金が2倍になる年数

たとえば、3%で運用したとき、2倍になるのは約34年かかると計算できます。

複利のパワーは再投資型で発揮される

再投資型とは

複利は単利に比較して、圧倒的に有利です。元本が大きいほど、投資期間が長いほど、その効果も大きなものになります。実際の投資では、「分配型」と呼ばれる方法ではなく「再投資型」と呼ばれる方法で資産運用することが投資の効果を高めるために必要になります。

分配型は要するに単利型で、1年の運用で発生した運用益を受け取ってしまうやり方です。一方、再投資型は運用益を受け取らずに投資元本に再度投資するやり方です。1年間という単位で見たら同じですが、長期的に運用するのであればどちらが効果的かは明らかでしょう。

複利のパワーは再投資型の投資で発揮されます。投資信託などの投資では特にその傾向が強く、仮に20年や30年といった長い期間にわたって積立投資を行ったとしても、分配型の投資信託であれば、複利効果を充分に活かすことができず、結果的に大きな資産を形成することができません。

銀行や信託銀行などが投資信託として提供している運用の多くは再投資型ではなく分配型を選択しているほうが多いというデータもありますが、投資信託の特性や、資産形成をする仕組みを考えれば、目先のお金ではなく、最終段階で大きな金額を得られるようにすることが大切と言えます。

再投資型で積立するシミュレーション

積立投資は、毎月の資金を無理のない範囲で積み立てていくことが大原則となりますが、事例として「毎月3万円ずつ」「再投資型」で積立投資した場合に、いくら資産形成できるかを計算してみましょう。

積立期間と期待額

積立期間 投資額 利回り1.00% 利回り3.00% 利回り5.00%
45年(540ヶ月) 1620万円 2048万8659円 3421万1189円 6079万3119円
40年(480ヶ月) 1440万円 1769万6744円 2778万1785円 4578万605円
35年(420ヶ月) 1260万円 1507万8986円 2224万6910円 3408万2773円
30年(360ヶ月) 1080万円 1258万8846円 1748万2107円 2496万7759円
25年(300ヶ月) 900万円 1022万103円 1338万235円 1786万5291円
20年(240ヶ月) 720万円 796万6837円 984万9060円 1233万1010円
15年(180ヶ月) 540万円 582万3420円 680万9181円 801万8668円

たとえば、30歳から老後の資産形成のために65歳までの35年間積立投資を続けて、毎月3万円をローリスク・ローリターンの利回り3.00%で運用したときの期待金額は2224万円を超えます。

毎月3万円を高いと見るか、安いと見るかは個人差がありますが、積立投資では再投資型の投資信託で長期間継続したほうが複利のパワーが発揮されることは分かるでしょう。

複利プラス積立でパワーアップ

複利運用について、もっと大きな利回りを狙うことを考えると、非常に複利効果の高さを実感できます。利回り1.00%や3.00%などはローリスクですがリターンも薄いと言えます。

今の日本の超低金利からすると5%という利息は高いように思えますが、世界的にはそれほど高いというわけではありません。中程度のリスクという程度です。これをもっと大きな利回りで運用することを考えると、投資にも意欲が出てきます。

たとえば、100万円を年利10%で複利運用すると以下のようになります。

資金
1年目 110万円
2年目 121万円
3年目 133万円
4年目 146万円
5年目 161万円
10年目 259万円
15年目 418万円

この調子で進むと、100万円が1000万円になるのは25年後、1億円になるのが49年後です。複利運用ですが、元金となる100万円以外の資金は投入していません。

今度は100万円を元本として、毎月5万円を追加しながら年利10%で複利運用することがを考えると、複利のパワーを実感できます。

資金
1年目 176万円
2年目 260万円
3年目 352万円
4年目 453万円
5年目 563万円
10年目 1132万円
15年目 2515万円

1000万円になるのが、わずか9年後です。1億円になるのが28年後、52年後には10億円になります。年利10%で資金を運用できるかどうかは別の話とした思い切った計算の仕方ですが、複利には大きな効果が期待できることが分かるでしょう。

まとめ

複利という運用方法は投資だけでなく、借入の際にも使われるものですので、基本の仕組みは頭に入れておきましょう。積立投資では複利で運用していくと、大きな資産の形成も可能です。

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ライター紹介 ライター一覧

若松 貴英

若松 貴英

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士(中小企業主資産相談業務)・AFP(日本FP協会認定)/金融業務検定(法務上級)/銀行業務検定(法務2級・財務3級・税務3級)など。銀行勤務時は融資のスペシャリスト」(悪く言えば「融資しか知らない」)として勤務していました。そのため「借入」に対しる知識や経験には自信があります。

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