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社債とは何?購入するメリットとデメリットを知りたい

 2020/04/06 お金に関する豆知識   54 Views
社債は企業が発行する債券のことです。債券というと国が発行する「国債」が有名ですが、企業が発行するものもあり、これは投資家からお金を借りるときに発行する有価証券です。

国が発行すれば「国債」、企業が発行すれば「社債」です。株式との違いから理解しましょう。

社債と国債、株式との違い

そもそも債券とは

そもそも債券とは、国や地方公共団体などが資金調達のために発行するものです。債券を購入すると、「利払日」に利息が支払われ、「償還日」が来ると額面金額が払い戻されます。この債券はいつでも売買できるため、時価に変動があり、額面金額よりも高くこともあれば低くなることもあります。

通常は償還日まで保有しているほうが安全性が高く、償還日前に売却すると元本割れのリスクがあります。また、発行している主体の経済情勢が悪化したり破綻したりすることによって、利息の支払いが滞ったり投資元本を割り込むこともあるので、発行体の安全性を格付けなどの資料によって確認する必要があります。

国債との違い

債券には様々な分類の仕方がありますが、大きく「公社債」と「民間債」の2種類があります。

公社債の代表的存在が「国債」です。国庫債券であって、すべての債権のなかで最も信頼性が高い債権です。

地方団体が財源確保のために発行する「地方債」も高い信頼性があります。政府保証債というものもあり、機関投資家向けの債権ですが、信用性があるとみなされています。

民間債は、国や地方公共団体ではない民間組織が発行する債権のことで、金融機関が発行する金融債と、企業が発行する社債があります。

社債とは

社債は企業が必要な資金を集めるために発行する債券です。ひらたく言うと、「企業の借用書」です。

社債は、購入することによって企業にお金を貸すことと同じです。普通社債や転換社債、ワラント債など様々な種類があります。普通社債は一般的な社債のことで、ストレートボンドと呼ばれることがあります。

通常、企業は銀行からお金を借りますが、社債は投資家から借入することによって市場から資金調達する方法です。債券は返済期日が記載されていて、企業はその期日までにお金を返済しなくてはなりません。

社債は投資家からお金を借りることですので、借用証書と同様に「借用金額」と「返済日」「利率」が明記されています。借用金額は、投資家が購入した金額であり、返済日は償還日、そして利率によって購入した側へ一定額の利息が支払われます。

企業には株式の発行と社債の発行という2つの資金調達手段がありますが、社債の債権者には経営参加権や経営監督権は発生しません。いくら発行しても経営に介入されないというメリットがあります。

ただ、社債は満期に全額を返済しなければならない借入金です。そのため、財務上は「負債」という扱いになります。社債発行数が多いとそれだけ負債も多いことになり、銀行からの評価が悪化し、信用が低下する恐れがあります。

株式との違い

社債を購入するということは、企業にお金を貸すということです。貸したお金は期日には返済してもらえますし、貸したお金には利息がついて戻ってきます。株を購入すると、株価が上がったときの売買によるキャピタルゲインや配当金が得られますが、社債は利息収入がメインになります。

そのため、株式に比較すると投機性が低いため、リターンも少ないですが、その分損失リスクも少なくなります。

株式は値上がりすれば利益が出ますが、値下がりすると損失が発生します。購入したときよりも株価が値下がりして、そのまま値上がりしなければ、いつまで経っても利益は生じません。

社債も株式と同じく売却可能ですが、売却をすると満期まで保有していれば返済されるお金と利息を放棄することになります。社債は売買目的ではなく、利息収入を得ることが主な目的です。同じ投資でも株式とはまったくコンセプトが違っているので注意しましょう。

また、株を購入するということは、会社の経営権の一部を保有するということです。株式で注意したいのは、これが「出資」という形で取得するものである点です。お金を貸す社債とは内容自体が違います。

出資では、受け取った会社は出資金額を返済する義務はありません。株を保有している株主として会社から配当金を受け取ることはできますが、配当金を毎年得られる保証はありません。

株の購入の目的は経営権の獲得・キャピタルゲイン・配当金であるため、会社の将来性がポイントとなりますが、社債の購入目的は利息収入であって、企業の返済能力がポイントとなります。

社債の種類

普通社債など5種類がある

1.普通社債

一般に社債といえば「普通社債」のことを指します。あらかじめ返済期限が設定されており、その間に投資家、つまりお金を貸してくれた人に利息が支払われます。この利息のことを「クーポン」と呼びます。

ほとんどの場合、利息は固定金利制で、信用リスクが高いほど利息も高い傾向があります。信用リスクはその会社の信頼度であり、利息や元本を決められた条件で支払えるかどうかを計るものです。

2.転換社債

転換社債は基本的な仕組みは普通社債と同じですが、一定の条件で株式に転換できるという特徴があります。社債として利息を受け取れるだけでなく、株式に転換すると値上がり利益も期待できます。

ただ、株式に転換できるという条件が付いているので、普通社債に比べて利息が低い傾向があります。

3.ワラント債

ワラント債は新株予約権付き社債とも言われます。社債に、株式を一定の価格で購入できる権利が付いているものです。転換社債は債権を株式に転換できますが、ワラント債は株を購入するための資金が別途必要となります。

4.劣後社債

劣後債は、元本や利息の返済順位が低い債権を指します。企業が破綻した際には普通社債などよりも後に処理されるため、投資金額が回収できなくなるリスクがありますが、その代わりに利息が高くなっているのが特徴です。

5.電力債

電力債は、電力会社が発行する債権です。通常の社債には担保が付いていませんが、電力債には電力会社が保有する資産に担保が付いています。そのため、もし電力会社が倒産しても、保有資産から他の債権者よりも優先して弁済を受けることができるため、リスクが低い社債です。

個人向け社債とは

個人向け社債は非常に高い人気があります。発行が不定期で、売り出し期間が数日から数週間程度と短く、あっという間に売り切れてしまうことも多くあります。

情報が流れてきたときに出遅れないよう、あらかじめ知識を蓄えておき、証券会社にも口座を作っておきましょう。

社債の多くは金融機関や投資信託運用会社などの「機関投資家」に向けて億単位で発行されますが、これを一般の個人でも買えるように50万円や100万円といった単位で購入できるようにしたのが、個人向け社債です。近年ではもっと買いやすいように1万円程度から買えるものもあります。

社債から得られる利益の第一は定期的に支払われる利息です。税率20%で源泉徴収されるため、確定申告は不要です。2つ目には譲渡益や償還差益があります。売却して得た利益と償還金を受け取って得た利益です。

社債の魅力は金利です。新規に発行される社債の金利は、同じ時期の銀行預金の金利よりも高く設定されるのが基本です。というのも、銀行よりもお得になっていないと売れないからです。

社債の値動きは株式ほどには大きくないので、大きな利益を得たいなら社債よりも株式ですが、社債には値下がりしても償還期日まで持っていれば額面通りの金額が戻ってくるという安心感があります。

社債の購入方法

社債を購入するには、証券会社で直接購入する方法と、投資信託を通じて購入する2つの方法があります。

通常は証券会社で購入することが多いでしょう。株式なら基本的にどの証券会社でも購入できますが、社債は取扱い証券会社が決まっていますし、証券会社によって引受金額が異なります。

たとえばソフトバンクの社債では、発行額5000億円に対して引受金額は野村證券が約1500億円、大和証券が900億円、SMBC日興証券が800億円となっています。証券会社ごとに購入できる金額も異なるので注意しましょう。

また、投資信託を通じて購入することもできます。債券型の投資信託の場合には複数の債券を組み合わせて運用しているので、リスクが軽減されます。ネット証券なら100円から購入できる投資信託もあります。まとまった資金を用意するのが難しい人は、投資信託から始めるのも良い方法です。

社債のメリット・デメリット

メリット

社債のメリットは、これが出資ではなく貸付であるという点にあります。貸付なので、金利が付いて利息が戻ってきます。この利息は銀行の定期預金よりも高く設定されています。今の日本は超低金利ですので、これは大きな魅力でしょう。

ゆうちょ銀行やみずほ銀行などのメガバンクでも、定期預金の金利は0.01%です。恐ろしく低い金利であって、もはや銀行に預金するメリットはセキュリティくらいでしょう。一方、社債はその10倍以上の利率で利息が返ってきます。

個人投資家に人気のあるソフトバンクグループの社債は利率が高いことで知られており、第53回無担保普通社債では年率1.57%の利率が設定されており、銀行の定期預金に比較して157倍の利率となっています。

社債は安全性が確保できる企業が発行するものであれば、安心確実に資産を増やすことが可能です。個人投資家でも投資信託などを通じて購入できるため、少額からでも始めることが可能です。気軽に始めることができて、ほぼ確実に銀行よりも高金利を期待できる点はメリットと言っていいでしょう。

デメリット

1.債務不履行リスク

社債には返済期日があり、返済日に利息付きで貸した金額が返却されます。しかし、企業の経営状況が悪化して倒産した場合にはお金が返却されないリスクもあります。

そういったリスクを回避するためには企業の格付けをチェックしておく必要があります。格付けは企業の業績や財務状況などの分析して、企業が発行する債券の元本保証や利払い能力の安全度を順位付けするものです。

格付け機関としては、日本格付研究所やムーディーズ・ジャパン株式会社、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン株式会社などがあります。

2.まとまった資金が必要

購入方法にもよりますし、社債によっても異なりますが、社債の購入にはまとまった資金が必要になります。最低でも10万円程度、100万円くらいは必要です。ソフトバンクの社債も最低購入金額は100万円となっています。投資信託ならネット証券なら100円から始められます。

社債を購入するうえでの注意点

企業の信用力をチェック

社債を購入するうえで欠かせないのが、その企業の信用力のチェックです。企業の財務体質を図る指標に「自己資本比率」があります。

自己資本比率は、企業が持っている総資産に対して返済する必要がない自己資本を保有している比率のことで、数値が大きくなるほど借金の割合が少ないことを意味します。企業の規模や業種によって、自己資本比率が健全であるかどうかの基準は変わります。一概に自己資本比率が100%に近いから良いとも言い切れません。

格付け情報をチェック

日本格付研究所やムーディーズ・ジャパンなどの格付情報も社債の購入では欠かせない情報です。格付の示し方は格付会社によって異なりますが、基本的には10段階で格付が決められます。

安全なのは債務履行がほぼ確実である「AAA」で最下位は債務不履行状態を示す「D」です。

返済までの期間をチェック

社債は、返済するまでの期間が定められており、比較的長期に設定されていることが多くあります。一般的には短くても3年から5年、長くて10年以上の期間を要することが多くあります。

途中換金してしまうと、社債は比較的流動性が低い投資商品ですので、買い手が現れない可能性があり、元本割れを起こすリスクがあります。

まとめ

社債は、株式との違いを良く知っておきましょう。違いを理解しないまま購入するのは避けましょう。社債といっても一定の価格で株式に転換できるものもあり、投資信託で購入できるものもあります。自分に向いた社債の投資方法を研究しておきましょう。

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若松 貴英

若松 貴英

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士(中小企業主資産相談業務)・AFP(日本FP協会認定)/金融業務検定(法務上級)/銀行業務検定(法務2級・財務3級・税務3級)など。銀行勤務時は融資のスペシャリスト」(悪く言えば「融資しか知らない」)として勤務していました。そのため「借入」に対しる知識や経験には自信があります。

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