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住宅借入金等特別控除とは何?どういう条件で適用されるの?

お金に関する豆知識   34 Views
住宅借入金等特別控除とは、いわゆる「住宅ローン控除」のことです。正式名称が住宅借入金等特別控除で、住宅ローン控除が通称というだけで同じものを指しています。マイホームをローンで購入したときに一定の金額が所得税から控除される制度で、主に確定申告によって還付金を受け取ることができます。

住宅借入金等特別控除の概要

住宅ローン控除のことである

控除というのは、住宅購入のときに税金から差し引かれる金額のことを意味します。住宅は高い買い物であり、その人が住まう場所ですので、その購入にあたっては税制上優遇するというのが主旨です。

控除を受けるというのは、住宅を買った分だけの金額を減税されることと同じ意味になります。住宅借入金等特別控除は、そういった減税制度のことを指しています。

一般的には「住宅ローン控除」と言われるもので、一定の要件を満たす新築や中古のマイホームを買うときに適用されます。住居の改築でも一定の期間はローン残高に応じた金額が所得税から差し引かれます。本来は納めるべき税金から控除の分を差し引いて課税するため、多くの場合で住宅借入金等特別控除では確定申告が必要となります。

税金の控除として一般的なものとして社会保険料控除や生命保険控除があります。これらの所得控除と住宅借入金等特別控除とは運用の面で若干の違いがあります。住宅借入金等特別控除では、あらかじめ計算された所得税から税金が差し引かれて、納めた分の税金が還付金として戻ってきます。

適用を受ける要件は頻繁に改正されますし、居住期間などに対する制限もあります。中古住宅やリフォームにも一定の要件があるため、良く調べておく必要があります。

制度が改革されることになっている

住宅借入金等特別控除の制度改革は、たとえば令和3年12月末までの居住開始から10年間の適用となったという点が挙げられます。これは消費税率10%が適用されたことを受けたもので、消費税10%が適用される住宅を取得して、令和元年10月1日から令和2年12月31日までの間に入居した場合には、控除期間が3年間延長されることになっています。

年度ごとの控除限度額は40万円ですが、認定長期優良住宅の場合には最大50万円が上限額として設定されています。

たとえば、一般住宅を購入して年末時点で住宅ローンの残高が4000万円あるとき、ローン返済期間が10年以上あることを条件に、控除率1%、つまり40万円の税額控除となります。

もし納めている所得税額が40万円に満たない場合には、差額分が住民税から控除されることになります。

制度の主な項目として、「一般住宅」「認定住宅(長期優良住宅、低炭素住宅)」「バリアフリー改修促進税制」「省エネ改修促進税制」「三世代同居対応改修税制」「耐久性向上改修税制」の6つがあります。それぞれの項目で条件を満たした場合に住宅借入金等特別控除を受けることができます。

非常に細かく、分かりにくい部分がありますので、詳細は税理士などに相談しましょう。地域によっても若干の違いがあります。

住宅借入金等特別控除の対象となる住宅

新築の適用条件

新築物件に対する住宅借入金等特別控除を受けるための主な条件は以下のようになっています。

  • 新築または取得日から6ヶ月以内に入居していること。
  • 借入した人の合計所得金額が3000万円以下であること。
  • ローン返済期間が10年以上あること。
  • 登記簿に記載されている床面積が50平米以上あること。
  • 床面積の2分の1以上が自分の住居用であること。
新築物件では居住用であることが条件として定められています。また、床面積では50平米未満のときには適用外となるので、あらかじめ登記簿面積を確認しておきましょう。

販売資料や売買契約書に記載されている床面積と税制上の床面積とは異なることが多いため、登記簿記載の面積を必ず確認しましょう。

マンションの場合には、「壁の内側からの床面積」で登記簿は記載されますが、販売資料では「壁の中心からの床面積」が算出・記載されることが多いため、特に注意が必要になります。階段や通路、バルコニー、ベランダなどは共有部分として床面積には含まれないので、しっかりと事前に確認しておきましょう。

中古住宅の適用条件

中古物件に対する住宅借入金等特別控除を受けるための主な条件は以下のようになっています。

  • 新築住宅の適用条件を満たしていること。
  • マンションなどの耐火建築物の場合には、取得の時点で築25年以内であること。
  • 耐火建築物以外は取得の時点で築20年以内であること、または一定の耐震基準を満たしていること。
  • 生計を一にする親族などからの購入ではないこと。
  • 贈与された住宅ではないこと。
近年では、中古住宅を購入してリノベーションするというパターンもありますが、控除を受けたいのであれば築後年数については事前に確認が必要です。鉄筋コンクリートで建てられた耐火建築物では、築年数が25年以内でないと適用されません。

また、以下のうちいずれかの耐震基準を満たしていることも必要です。

  • 耐震基準適合証明書の取得
  • 住宅性能評価書(耐震等級1以上)を取得
  • 既存住宅売買瑕疵保険の加入
床面積についても、新築物件と同様に50平米以上という条件も満たす必要があります。

リフォームの適用条件

  • 新築住宅の適用条件を満たすほか、以下の条件を満たしていること。
  • 自分で所有し、居住する住宅のリフォームであること。
  • 一定の省エネリフォーム、バリアフリーリフォーム、耐震リフォーム、または大規模な間取り変更や修繕などであること。
  • 工事費用が100万円を超えていること。
  • 店舗併用住宅等であるとき、居住部分のリフォーム費用が2分の1以上であること。
自宅のリフォームや増築を検討している場合でも、規定を満たせば住宅借入金等特別控除を受けることが可能です。すでに住宅ローンを返済中の場合には、増築にかかる費用と合わせてローンの借り換えも可能です。

ただ、本人が別の住宅に居住しているときには適用外ですので注意しましょう。実家をリフォームするといった場合に、契約する本人が遠方に住んでいるときには対象外となります。

中古住宅を新規購入のうえでリフォームして住むというケースも近年では増えていますが、この場合には築後20年以内の木造住宅または耐火建築物では築後25年以内であることも、控除を受ける条件となっているので注意しましょう。

適用される住宅ローンの種類

住宅借入金等特別控除では、住宅の購入のための借入のすべてを控除の対象とするわけではありません。

以下のような要件を満たすローンを借りているときに、控除の対象となります。

  • 民間の金融機関または独立行政法人住宅引用支援機構、地方公共団体、公務員共済組合など一定の団体や、住宅資金の潮位貸付期間を実施する法人、勤務先から借りているローン。
  • 給与所得者が事業者団体から借入した場合には、金利が年率0.2%以上であること。
  • 給与所得者が事業主団体から利子の補助を受ける場合は、利子補給額を控除した後の利息が年率0.2%以上であること。
  • 親戚などからの個人的な借入ではないこと。
  • 中古住宅を購入した場合には、前の所有者から引き継いだ債務ではないこと。
主な控除対象となるローンは、上記の条件を満たしたもので、たとえば長期固定金利住宅ローン「フラット35」や、民間金融機関や財形住宅融資、地方自治体の融資、年率0.2%以上の勤務先融資などになります。

住宅借入金等特別控除によっていくら戻ってくる?

計算方法

住宅借入金等特別控除では、返済期間の10年間は年末時のローン残高の1%が所得税から控除されます。ただし、確定申告時に戻ってくる金額は、契約者によって若干の違いが出てきます。というのも、所得によって納税額が異なったり、購入する住宅の条件によって税額が違っていたりすることがあるからです。

各年で最大40万円、認定住宅では50万円、10年間で最大400万円もしくは500万円が戻ってきますが、申告した人の全員が最大控除額を受けられることはありません。

最大控除額を受けられるのは、ローン残高が10年間の各年末時に4000万円を超えていていることが条件となります。10年の間にローン残高は減っていくため、10年間すべてで最大控除額を受けるというのはあり得ないでしょう。

控除額の計算は、以下のようなルールに従って算出されます。

  • A:(住宅ローンの年末残高)×1%
  • B:最大控除額40万円

AとBのいずれか小さい方の額を控除額とします。

たとえば、住宅ローンの年末残高が3000万円とすると、その1%は30万円ですので、最大控除額の40万円ではなく30万円までが控除可能となります。仮に、年末のローン残高が5000万円のときには1%では50万円となりますが、最大控除額は40万円となるので、40万円が住宅ローン控除可能額となります。

シミュレーション

 

仮に、住宅控除可能額が30万円で、所得税が8万円、住民税が18万円というケースを考えてみます。本来納めるべき納税額は2つの税を合算した26万円となります。この26万円の税額以上は戻りません。

また、所得税に関する上限はありませんが、住民税に対する上限は13万6500円と定められいるため、実際に戻ってくる控除額は以下のように計算されます。

所得税(8万円)+住民税(上限13万6500円)=21万6500円

 

このように住宅借入金等特別控除では、納めた税金以上に戻ってくるということはなく、控除可能額が大きくても、そのすべてが戻ってくるとは限りません。

住民税の控除限度額

消費税率 控除限度額
消費税8%または10%が適用される場合 所得税の課税総所得金額×7%
(上限:13万6500円)
上記以外の場合 所得税の課税総所得金額×5%
(上限:9万7500円)

手続方法

住宅借入金等特別控除は確定申告の「還付申告」に該当するので、入居した年の翌年1月1日から申告することができます。確定申告時の税務署は非常に混み合うため、早めに準備して申告するようにしましょう。手続きが早いほど、還付金を受け取る時期も早くなる可能性があります。

【必要書類】

  • 確定申告書(A書式)
  • 特定増改築等
  • 源泉徴収票
  • 住民票の写し・
  • 住宅ローンの「年末残高証明書」
  • 建物土地の不動産売買契約書、工事請負契約書のコピー
  • 建物土地の登記事項証明書
  • その他

マイナンバーの本人確認書類や、認定長期優良住宅などの特例を利用するときには、それを証明する書類のコピーも必要です。確定申告書に関しては税務署から入手しますが、残高証明書は借入先の金融機関から送付されてきますので、大切に保管しておきましょう。

まとめ

住宅借入金等特別控除は比較的大きな控除を受けられることがあります。所得税からの控除となるので、確定申告が必要になりますので書類を揃えておきましょう。

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若松 貴英

若松 貴英

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士(中小企業主資産相談業務)・AFP(日本FP協会認定)/金融業務検定(法務上級)/銀行業務検定(法務2級・財務3級・税務3級)など。銀行勤務時は融資のスペシャリスト」(悪く言えば「融資しか知らない」)として勤務していました。そのため「借入」に対しる知識や経験には自信があります。

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